参議院選挙に向けて「ユナイトきょうと」を再起動します!

  2021年10月末の衆議院選挙では、市民連合と政策協定を結んだ野党4党のうち、立憲民主党と日本共産党が議席数を減らす結果、社会民主党も議席を増やすことはできませんでした。他方で、京都3区のように事実上の野党候補一本化により与党の比例復活も許さなかった選挙区もありましたし、野党が新たに議席を獲得した選挙区や、接戦に持ち込んだ選挙区も少なくありません。れいわ新選組は比例で2議席を増やしました。市民として野党統一候補を押し上げる試みは決して無力ではありませんし、もちろん無意味でもありませんでした。ただ、まだまだ力不足だったと認めざるをえません。  

  選挙結果が明らかになって以降、マスコミでは「野党共闘バッシング」ともいうべき論がさかんに吹聴されています。市民連合の運営委員である中野晃一氏は、自民党総裁選が選挙期間直前に1ヶ月間にわたりメディアジャックをしたことなど、選挙をめぐる「水平な競技場」が存在しないことに注意を促しながら、野党共闘は「地獄の賽の河原の石積み」のようなことだとしても、だいぶ崩れにくくなってきたと語っています。中野氏はまた、野党共闘それ自体が目標ではなく、与党、現職、世襲、男性に圧倒的に有利な小選挙区制度のもとで政治を変えるためのひとつの手段に過ぎない、目標はわたしたちのいのちと暮らしを守る政治を実現することだとも語っています。

  「ユナイトきょうと」の目標もまた「わたしたちの目指す政治」を実現することです。選挙が終わった途端に維新の会が「憲法改正」と言い出していますが、わたしたちが求めているのは「憲法改正」などではなく、自分たちのいのちと暮らしを守ることです、参院選では候補者調整が難しい以上、わたしたちの役割は各政党・候補者の政治姿勢を問いただし、「政治に関心ないよ」という方々ともシェアすることだと考えています。日本の政治が雪崩を打って「右旋回」しかねない瀬戸際だからこそ、人任せにすることはできません。

  具体的には次のような活動を考えています。 

  1. 各政党・候補者が実際のところ国会でどのような活動をしているのか。「国会パブリックビューイング」の手法を取り入れて、街頭で道行く人びとと一緒に国会論戦を見る。 
  2. 気候変動やジェンダー平等、原発問題などのイシューについて、候補者を招いて「タウンミーティング」を行う。ダイジェスト版を含めて録画を広くシェアする。 
  3. 公開質問状などを通じて各政党・候補者の立ち位置を明確化してHPやSNSやフリーペイパーで広める。同時に、「わたしたちの目指す政治」の実現を求める立場から各政党・候補者への見解をあきらかにする。

  このどれについても、伝え方の工夫が必要です。わたしたちの力不足のひとつの原因は、メッセージの表現のしかた、伝えかたについて工夫がまだまだ足りなかったことです。例えば「立憲野党」という言葉は、市民連合の活動に関心のある人にしか通じません。「市民」という表現だって、もっとよい言葉を探してみた方がよいかもしれません。どうしたらクオリティの高いフライヤーや動画を発信できるのかも悩みどころです。選挙に関心がない、関心がないわけではないけれど「どうせ政治なんて誰がやっても変わらない」とあきらめている…。そうした人びとにも届けられる表現、言葉を工夫したいと思います。 

  参院選に向けて「ユナイトきょうと」を再起動するにあたって事務局の体制を大幅に拡充すると同時に、フライヤーデザイン、動画制作、テキストメッセージ作成、SNS発信、パブリックビューイング上映などの活動ごとにグループをつくりたいと思います。新年からぼちぼちと始動する予定ですので、「自分にもこんなことならできそうだ」ということがありましたら事務局までご連絡ください。

  このタイミングで活動の一区切りと考えています。これまでの活動へのカンパに心から感謝を申し上げるとともに、カンパをめぐる収支報告を作成しましたのでご確認ください(カンパをいただいた方のお名前はイニシャルで表記しています)。カンパの残額は、参院選に向けての活動に使わせていただきますので、どうかご了解ください。なお、今後の連絡は不要である、あるいは「ユナイトきょうと」の賛同者の登録を外れたいという方はユナイトきょうと事務局までご連絡ください。HPの賛同者名からお名前を削除するとともに、メーリングリストへのアドレス登録を解除いたします。

  たとえ「賽の河原の石積み」のように感じられることであったとしても、ふと気づいてみればたくさんの人が仲間になって一緒に石を積んでくれているということもありえます。みなでおしゃべりしながら石を積み上げていたら、思いがけず高い山なっていることだってありえます。実際、2020秋に「ユナイトきょうと」を立ち上げ直した時には40人程度だった賛同者は、現時点で400人近くになっています。ここまでの過程が「ホップ」だとすれば、来年7月の参院選までは「ステップ!」の期間です。その先にきっと「ジャンプ!!」の機会が待ち受けているはずです。 今後もユナイトきょうとをよろしくお願いいたします。


 ユナイトきょうと事務局(駒込武、白坂有子、藤井悦子、吉永剛志)

ユナイトきょうと

「ユナイトきょうと」は、自分たちの暮らしといのちを守るための政治のあり方を自分たちで考え、実現していこうとする個人の集まりです。全国的な市民連合のネットワークともつながっています。

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